桑の葉の効果効能
桑の葉は蚕の飼料に使われていますが、昔から漢方薬の原料に使われていますし、日本でも昔から「神仙茶」と呼ばれ、不老長寿の妙薬とされていました。
桑の葉の有効成分の1-デオキシノジリマイシン(DNJ)が、食後の糖の吸収を抑えますので、肥満や糖尿病に効果があります。また桑の葉の豊富な栄養素によって、動脈硬化や高血圧にも効果を発揮します。
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桑の葉による糖の吸収を抑える効果
桑の葉の有効成分1-デオキシノジリマイシン(DNJ)はカロテノイド(ファイトケミカル)の一種で、ブドウ糖によく似た構造を持った成分です。この1-デオキシノジリマイシン(DNJ)には、糖の吸収を抑える作用があります。
食物から摂取した糖分は、消化酵素αーグルコシダーゼによって単糖類に分解されてから、小腸で吸収されます。
桑の葉の有効成分1-デオキシノジリマイシン(DNJ)は構造が単糖類と似ているため、消化酵素αーグルコシダーゼに結合して、その働きを抑制する作用があります。このため小腸からの糖分の吸収が、少なくなるのです。
桑の葉はこのような仕組みで、糖の吸収を抑え、膵臓で作られるホルモンのインスリンの分泌を少なくしてくれます。
桑の葉の肥満と糖尿病の予防と改善効果
食事をして糖分の吸収がストレートに行われて、血糖値が急に上昇すると、膵臓からホルモンのインスリンが大量に分泌されます。インスリンは血液中の糖分を脂肪細胞などに吸収させて、血糖値を下げる働きがあります。
インスリンはエネルギー貯蔵型のホルモンで、血液中の糖分を脂肪に変えて、脂肪細胞や肝臓に貯蔵させます。また血液中の脂質を、脂肪細胞に貯蔵させる働きもあります。このようにインスリンがたくさん分泌されると、脂肪がたくさん蓄積されて、肥満になる恐れがあります。
また血糖値が急激に上昇すると、インスリンが多量に分泌されます。これが常に起こると、膵臓のインスリン分泌細胞(β細胞)が衰えて、インスリンが必要なときに、分泌されずに糖尿病になる恐れがあります。逆に血糖値の上昇がゆるやかですと、インスリンの分泌が少なくてすみ、肥満の防止にもなりますし、膵臓の負担も軽くなります。
桑の葉はこのようにして、肥満や糖尿病を予防や改善をしてくれます。
桑の葉による動脈硬化の予防効果
桑の葉に含まれるフラボノイド類(ファイトケミカル)や食物繊維の働きによって、動脈硬化を予防する作用が桑の葉にあります。
フラボノイド類には強い抗酸化作用があり、血液中の悪玉(LDL)コレステロールの酸化を防いでくれます。また食物繊維は腸内のコレステロールを吸着して、体外に排泄してくれます。
これらの働きによって、桑の葉は動脈硬化を防いでくれます。
桑の葉による高血圧の改善効果
桑の葉に血管の収縮を抑えて、軽度な血圧上昇を抑制する効果があります。
人体には血管の収縮を維持する、生理活性物質のアンギオテンシンがあり、血圧を上げる働きをします。
桑の葉には、このアンギオテンシンを作る酵素の働きを抑えて、血圧の上昇を抑制します。しかし桑の葉のどの成分が働くのかは、まだ特定できていませんので、今後の研究課題となっています。
桑の葉の豊富な栄養素
桑に葉には、ビタミンやミネラルが豊富に含まれています。
ビタミン類
ミネラル類
その他の成分
改善が期待できる症状
桑の葉の有効成分
1-デオキシノジリマイシン(DNJ) 食物繊維 ギャバ
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桑の葉の飲み方
1-デオキシノジリマイシン(DNJ)の性質を考え、桑の葉のお茶は、食前または食事中に飲むと良いです。薬物治療中の糖尿病患者や妊婦の方は、飲むのは避けてください。