-骨粗しょう症の治療薬「塩酸ラロキシフェン」「ビスフォスフォネート製剤」-


骨粗しょう症の治療薬「塩酸ラロキシフェン」「ビスフォスフォネート製剤」

骨粗しょう症の治療薬「塩酸ラロキシフェン」

塩酸ラロキシフェン(商品名エビスタ)は、骨の量を保つ女性ホルモン(エストロゲン)と同様に働きます。破壊(骨吸収)と再生(骨形成)を繰り返して維持される骨は、閉経後のエストロゲン低下で破壊が進みやすいが、塩酸ラロキシフェンによって破壊と再生のバランスが戻り、骨量が維持されます。

エストロゲン製剤でホルモンを補う療法は従来から行われていましたが、服薬期間が長いと乳がんの発症率を高めてしまいます。最近の米国の研究で、長期使用による心筋梗塞や脳卒中の危険性が分かり、世界的に使用量が激減しています。

しかし、塩酸ラロキシフェンは骨以外でエストロゲンの働きをせず、がんなどの危険性を高めないとされています。約300人が投与を受けた国内の臨床試験では、半年間で骨密度が平均3・3%増え、高い骨折予防効果も確認されています。


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骨粗しょう症の治療薬「ビスフォスフォネート製剤」

塩酸ラロキシフェンより一足先に発売された、ビスフォスフォネート製剤(アレンドロン酸、リセドロン酸)も使用が広がっています。骨を破壊する細胞の働きを抑える効果が、塩酸ラロキシフェンより強いです。

ただし、朝の空腹時に服用するため、胃腸が弱いと胃炎などを起こし、使いにくい欠点があります。

塩酸ラロキシフェンとビスフォスフォネート製剤の使い分けは、起床後すぐの服用が困難な場合、食事や時間に関係なく服用できる塩酸ラロキシフェンが勧められます。すでに骨折があったり、骨量の減少が早い人は、より即効性のあるビスフォスフォネートが効果的です。

塩酸ラロキシフェンの副作用として、血の塊が血管をふさぐ静脈血栓そく栓症が挙げられています。のぼせなどの更年期症状が悪化する恐れもあるため、閉経後2年以上たってからの服用が勧められています。

関係医療機関

北海道大学病院


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