-物忘れ・特発性正常圧水頭症による痴呆の手術療法-


特発性正常圧水頭症による痴呆の手術療法

特発性正常圧水頭症の原因

脳の中では、髄液と呼ばれる液体が作られ、脳内と脊髄を循環し、脳のクッションの役割をしている。水頭症は、髄液の流れが滞って脳内の空間(脳室)が広がり、脳の他の部分が圧迫されるために、様々な症状が現れる病気です。

特発性正常圧水頭症は、髄液の圧力は正常ですが、歩行障害、痴呆、尿失禁の3症状が出るのが特徴で、60歳以降に発症しやすいです。

国内の痴呆患者は170万人前後に上り、このうち5%程度は、正常圧水頭症が原因と考えられています。痴呆の中でも、例外的に手術で治すことが可能な病気です。


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特発性正常圧水頭症の手術

脳内を圧迫する髄液が、脳室にたまらないよう、通り道を作る手術を行います。腰に注射器を刺して髄液を抜き、症状が良くなるようなら、手術の効果が期待できます。

国内で主に行われている手術は、脳室にチューブを刺し入れ、背中から皮膚の下を通して腹部の空間(腹腔)までチューブを延ばし、たまった髄液を抜く「脳室腹腔短絡術」(VPシャント)です。チューブには、髄液の排出を調整するバルブがついていて、手術後にも調整できます。

チューブの入り口を作る必要があり、頭や皮膚を数か所切り開きますが、全身麻酔で1時間程度で終わります。手術の後、8割以上の人は歩行障害が改善し、痴呆症状も半数以上は1年以内に治まるそうです。3割は、介助がほぼ不要になるほど回復します。

手術には、頭に傷をつけない方法もある。髄液の通り道となる背骨の腰付近にチューブを入れ、腹腔に流す「腰椎くも膜下腔腹腔短絡術」(LPシャント)です。総合南東北病院(福島県郡山市)、横浜南共済病院(横浜市)などが多く手がけている。手術法が違っても、治療成績に差は見られないといいます。いずれの手術にも保険が適用されます。

この病気のことがほとんど知られておらず、治療すれば良くなるはずの人が、治療を受けていない方が多くいます。限られた専門医にしか実態が認識されておらず、ほかの病気と誤診されている人もいるのが実情です。

関係医療機関

総合南東北病院

横浜南共済病院

特発性正常圧水頭症のサイト 

特発性正常圧水頭症iNPH


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